No.16 最後の晩餐とトットトイッタリアの最後
街中でファッショナブルなミラノ美人を見かけましたが、写真を撮るとなると何となく憚られてしまいました。今になって、無理にでも撮っておけば良かったとちょっと後悔しています。

それはともかく、そのミラノの街の中にあるスフォルツェスコ城の入り口は綺麗な噴水が目を惹きます。
この城の中にはレオナルド・ダ・ヴィンチの天井画やミケランジェロの遺作「ロンダニーニのピエタ」があります。
バチカンのサンピエトロ寺院にあるピエタが若い時の作として、また唯一の完成されたピエタとして有名ですが(トットトイッタリアのNo5を参照)、それに比べると何と優しく、悲しみに満ちているんでしょうか・・
ミケランジェロは死の直前までこのピエタ像を彫っていたと言われていますが、その時にはもう目は見えなくなっていたそうです。見る角度によってはマリアがキリストを支えているようにも、また、キリストがマリアを負ぶっているようにも見えます。十字架から下ろされたキリストを横向きに抱いたバチカンにあるピエタに比べて、見る者の想像を無限に広げてくれる像だと思いました。このピエタ像が完成していたら、一体どんな像になっていたんでしょう・・一説には天に昇っていく様子をイメージして作っていたとも言われているとか。その答えはミケランジェロにしか分からない、永遠の謎です。

スフォルツェスコ城の裏手に回るとアイビーで覆われた美しい城壁に出会います。
緑色とレンガ色が対を成し、本当に美しいと思いました。やわやわとした緑が目に優しく、外堀に掛かる橋の欄干に腰を下ろしてホット一息ついてみました。
ここで1時間でも、2時間でも時を過ごせたらなんて思ってしまいます。

そして、このイタリア旅行の最後の目的地サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に向かいました。
ダ・ビンチの最後の晩餐は教会の左側に付属して作られている食堂の壁に直に描かれたフレスコ画です。(薄いベージュの建物)
1999年に洗浄と修復が終り、再び一般に公開をされていますが、観るためには事前の予約が必要で、その日にふらりと訪れて なんてことはできません。
予約した時間の15分前にはこの食堂の中に入り、待合室で待ちます。中に入れるのは15人ずつ30分間と決められています。入り口で厳しくチェックするのは目つきの鋭い、憎たらしいオバサンでした。
そんなに睨まなくても良いのにと思うくらい厳しい目つきでした。もしかしたら、過去に悪さをした人でもいたのでしょうか?
実際に部屋の中に入って、絵を目にした瞬間、その大きさは私の想像を超えていました。
第二次世界大戦でこの教会は殆ど全壊したのですが、この最後の晩餐の絵だけは奇跡的に破壊を免れ、天井のない状態で3年間放置されていたそうです。それでもこうしてこの絵が「ここにある」と言うことは信じられない事実です。
静かな室内は広くて絵以外は何もありません。正面の壁に最後の晩餐の絵があり、キリストを囲む12人の弟子が色鮮やかにライトに照らし出されています。
私は許される時間ずっと部屋の中で壁の絵を見続けました。

イタリア最後の日、ミラノでイタリアデザインのバッグを買うのに街を歩きました。ブランド品のある通りではなく、普通の?通りを歩いてまわりました。お陰で上質で素敵なデザインのバッグや、財布などを買うことが出来ました。

途中で、マクドナルドがありましたのでハンバーガーを食べました。マックは何処へ行ってもマックだと変に感心してしまいます。お客さんも全く同じ様な雰囲気ですもの、考えたらおかしいのですけど。。

最近、ある程度大きな街にはインターネットブースがあります。ミラノにも其処ここに お店がありました。
店によって値段は全然違うのですが、私が入った店は
30分位で大体3ユーロほどでした。
ヨーロッパは7ビットの世界ですので、漢字圏の8ビットには適合していません。ですから、私のHPにアクセスしても、日本語は全く読めませんでした。
分かってはいたのですが、ちょっとガッカリでした。
けれども、掲示板に書き込みをしてちょっとだけ満足気分を味わいました。
世界中の何処からでも自分のHPにアクセスできることは、HPを作った醍醐味かもしれません。

また旅をしたいと思うことが「良い旅」だったかどうかの答えになると、私は思うのです。
そう・・・また、イタリアを旅したい・・・文明発祥のイタリアと芸術のイタリアを・・
                   
                        おしまい・・・・・です♪

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