No.15 お洒落な街ミラノと歴史
ミラノと言えば世界のファッションの中心地であり、イタリア経済の中心地でもあります。
歴史ある遺跡とともに、近代的な地下鉄も整備されています。
ツーリストにとって地下鉄は非常にありがたいものです。便利ですし、行き先表示も分かり易い。
ただ、その国によって切符の自動販売機の使い方はまるで違います。

私も結局切符の買い方が分からず、あれこれボタンを押していると、アタッシュケースを提げた金髪の紳士が親切に教えてくださいました。
切符(料金は1ユーロ)は自動販売機から出てきたわりには、非常にレトロでビックリしました。
しかも改札はガッチャンコと印字をしてくれる機械で、コンピューター制御なんて感じは全然しません。
チャップリンの映画「モダンタイムス」の歯車の動きを思い出すとピッタリかもしれません。
あとは、行きたい駅を見つけて、そのラインの色の矢印にそってホームに出ます。
帰りに買った切符は、行きの切符と形状が違っていて、少し立派なものでした。ですから、幾つか種類があるんですね。

地下鉄のドゥオモ駅を降りると、ミラノ大聖堂はすぐに分かります。全て大理石を用いた荘厳な建築物です。
残念ですが、前面は改修中で工事用の幕が掛かっていましたので、その全容を見て取ることはできませんでした。
しかし裏側に回るとその素晴らしい姿はゴシック建築の特徴をそのままに表わすものでした。

前面を見てガッカリした後でしたので、その見事さが強調されたようにも思えます。
しかも、丁度その時 鐘楼の鐘が鳴り響き何とも言えない雰囲気に包まれ、吹く風も肌に心地よく、我を忘れて暫し佇んでしまいました。

このドゥオモは14世紀に建築が始まり、19世紀に完成したと言うのですから、気の長い話です。そのほぼ500年の間には建築様式も政治の体制も、人々の暮らしも変って行ったはずです。けれど歴史あるヨーロッパでは長い時間をかけて建築される建物が結構あります。イタリアを旅して、歴史との共存は別に特別のことではないのだと改めて、教えられたような気がします。

ドォウモの中に入ると、とても暗く感じるのですが、ステンドグラスから差し込むの美しさと、何本もの巨大な大理石の柱に目を奪われます。
電気の光などなかった頃に、このステンドグラスを見た人々は、きっとその美しさに魂を奪われたことでしょう。信心深さの足りない私でも、神を信じて善行を施し、清く正しく生きれば、神の御許にいつかは行けるかもなんて思えます。

ドゥオモの前の大きな広場は、ぐるりと建物が取り囲んでいるのですが、その一画に世界で一番古いショッピングアーケードがあります。
19世紀に造られたこのアーケードは、床が大理石のモザイク模様、天井は鉄製のアーチ型でガラスが貼ってあります。
現代の物に比べても全く遜色なく、非常に明るくモダンです。

床のモザイク模様の中心に小さな欠けたような穴が開いていて、ここに踵を入れてクルリと一回転できれば、もう一度ミラノに戻ってこられるというと言います。
私も早速挑戦してみました・・・・・けど、派手にぶっ倒れてしまいました。
と言うことは、私はもうミラノには行けないのかな〜?

このアーケードを通って有名なスカラ座まで行くことができます。
しかし、これも残念なことに改修中で、中に入ることはできませんでした。気のせいか、スカラ座の前に立つ大きなダ・ヴィンチの銅像が寂しそうに見えました。

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