No.13
水の都のゴンドラ
水の都と言えばベニス。
世界各地には「○○のベニス」などと言う別名のついた街が数知れないほどあると思います。
日本にも、用水路や川が交通の手段になっている地域では、当然のように、「東洋のベニス」なんて名前がついたりしています。
その本家本元のベニス(イタリア名はもちろんベネチア)で、私もゴンドラに乗りました。
船頭はこの写真のように、ボーダー柄のシャツにハットを被って櫓をこぎます。
ゴンドラの舳先は丸く湾曲した独特の形状をしていました。木製の船なので、当然樹木の色をしているだろうと言う先入観念のあった私には、この真っ黒さはどうしても、しっくりきませんでした。
しかもその中の椅子には真っ赤なクッションが引いてあったりして・・
確かにイタリア人のファッションのセンスは素晴らしいのですが、私はもう少し市民の足としてのゴンドラを期待していましたので、ちょっぴりガッカリ。

ベニスはかつて、小さな教区に分かれていて、運河に架かる橋も殆どなかったそうです。その頃はゴンドラが市民の足だったのでしょうけど、今はたくさんの橋が架かっています。必然的にゴンドラの役目は、観光用にと変っていったのでしょう。
それにしてもこの運河の似合う街並みの美しいこと・・・
レンガの色や、シックイの色、潮風と年月で角が丸みを帯び、良い具合に褪せた壁の色。揺らめく水に映るその静かで美しい様は、慌ただしい現代の時間を忘れさせてくれるようです。

水の都の民は水を上手く御しながら、この地を地中海貿易の拠点ベネチア共和国に育て上げたのです。
16世紀大航海時代の風潮の中で、少しずつ衰退しては行きましたが、そのベネチアの中心サンマルコ広場(Piazza San Marco)に立つとその当時の繁栄がつぶさに見て取れます。

石畳が敷き詰められ、広場をぐるりと取り囲む建物は大きく威厳に満ちて、広々とした空間を堅固に守ってくれているようにも感じます。
その広場の中は市民の憩と安らぎの空間でありました。かつてのヴェネツィア人達が音楽を聴き、お茶を楽しんだ世界で一番古い喫茶店「カフェ・フローリアン」は1720年の開業だそうです。今でもちゃんと朝10時から夜の12時まで営業しています。
1497年に作られた時計台の下はお洒落なメインストリートへに続きます。
<このサンマルコ広場の写真は全てビデオから取り込んだものです。

しかし、この歴史に彩られた国も今は地盤沈下が深刻です。私が訪れた時期からは想像することのできない現実があるようです。検索してみると、こんなページに行き着きました。普段着のヴェネツィアがよく分かります。

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