2010年5月4日ホームページをリニュアルしました。まだ、少しだけ不完全なところもありますけれど・・・
Home
What's new!
Profile
今月の犬のイラスト
犬や動物
人間
風景
携帯待ち受け用
犬ぱそブログ
Coffee Break
ワンコダイアリー
トットトイッタリア
タイ滞在記No1
No2
インド釈迦力道中記
ソウルぶらぶら
入院顛末記
旨いもの
素材
はまゆうのリンクLinkLink
総合リンク集
breezeML
入院顛末記
手術の巻 当日編 その3
突然消えた喧騒が
「はい!終わりましたよ。」という声と同時に、ウワーンと私の周りを取り囲んだ。
「眠りますよ」の声の後は、子供達のかけっこや楽しいお喋りが 頭の中を駆け巡っていたような気がする。
私はまだ手術台の上に居て、被せられていた青いカバーがカサカサと外され片付けられるところだった。
カチャカチャと金属音もする。
壁に掛かった時計は1時15分を指している。
確か、早ければ11時には病室に戻れるとか聞いたけど。
本当に1時過ぎているのかな?
また、チームプレイのようにスタッフが手際良く、私に前開きの寝巻きを着せている。
手や足は、まだ感覚がなく丸太ん棒のような心持がする。とにかく、自分の意思で自分の身体が動かせない。
手術台から、再び担架ベッドに移されて少し動いたところで、点検と申し送りの為に止まった。
担架の横についていた北崎さんが、シゲシゲと私の顔を覗きこみ
「やっぱり、ねぇ…私のこと知りません?」と聞いてきた。
私は、青い帽子をかぶって、マスクを外した彼女の顔をじぃ〜っと見つめ…あ!
「律子さん!」と叫んだ。ちゃんと、ハッキリ声が出た。
そうだ!律子さんだ。
私は彼女と随分前に お友達付き合いをさせて頂いていた。
あれから何年にもなるが、懐かしいお友達だ。
彼女もニコニコしながら
「やっぱりね、何処かで会った顔だなって思ってたのよ〜。」
「律子さん、ありがとう。心強かった!」
知り合いだったからではなく、あなたみたいな看護婦さんが付いていて下さったから。
頼りになり安心できる雰囲気を持った律子さんの温かさを 横に感じながら天井をじっと見つめていると再び担架ベッドが動き出した。通路を反対向きに進む。暗めの通路の先に 白衣の看護婦さんが見えた。
白衣の看護婦さんと北崎さんが、何か二言三言話した。今度は北崎さんと交代して、待っていた看護婦さんが担架を押す。
来た時とは反対に右側に曲がると自動ドアが見えた。
自動ドアを出ると天井の色が違う。
普通の服を着た人も何人か視界に入ってくる。エレベーターに乗りこみ、第一病棟へと戻って行く。
天井の染みが朝より見えにくい。
<< back
NEXT>>
▼数字をクリックしてね
top
序の巻
手術前1
手術前2
手術前3
手術前4
手術前5
手術前5
当日2
当日1
当日3
当日4
当日5
術後1
術後2
術後3
終りの巻き