2010年5月4日ホームページをリニュアルしました。まだ、少しだけ不完全なところもありますけれど・・・
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入院顛末記
私のお腹の斜め上に、大きな丸いライトが 幾つか円形に並んでいる。眩いばかりに輝くその光の下で、青緑色の服を着たスタッフが忙しそうに動いている。チームプレイのように、手術台に乗せられた。
乗せられた途端に、右腕の血圧計が一定の間隔で自動的に空気を送り込み、測定し始める。
すぐ横に麻酔医のドクターが居るのに気が付いた。いつの間に?
ドクターは私の頭の方の位置に座った。
スタッフはそれと前後して私の手術着のボタンをバチバチッと外し始めた。
その音が大きいのに驚く間もなく、すっぽんぽんの真っ裸にされる。まるでゆで卵の殻を剥くように、綺麗さっぱりパラパラペロンと。
足元に大きなマスクをした徳久先生とM先生が見えた。こちらの様子を見ながら、カルテのチェックでもしているのか何かの文書に目を落とした。
「それでは身体をぐぅ〜っと曲げますよ。膝を抱えこむようにしましょう!ぐ〜っとぐぅ〜〜っと。」
北崎看護婦の歯切れの良い声がした。
と、同時に私が身体を曲げるのをサポートする為に何本かの手が伸びる。
「あら、身体が柔らかいんですねぇ!」と北崎さんの明るい声。
「そうですか?」
自分の声がくぐもってかすれて聞こえる。
頭の上にまるで陣取るように座っている、麻酔医の先生の声が耳元で聞こえた。
包みこむように すぐ耳元で。
「それでは、今から背骨に針を2本刺します。一本は腰のところに、もう一本は背骨の上の方に。手術中の痛みはないようにしますからね。痛い時は言ってください。すぐに処置をしますから。」
朴訥な物言いは、その語調だけでユッタリとした気分と安心感をもたらしてくれた。
ボソボソ話す人って、煮え切らないと感じる時もあるけど こういう場所ではぴったりかもしれない。妙に安心感が増幅される。
「それでは始めます。太い針を刺します。痛いですよ。」
何人かの看護婦さんに支えられながら 背骨に沿って消毒のアルコールの冷たさが走る。
その後、ぐっと針が差し込まれる。思ったよりは痛くない。
「はい、無事に入りましたよ。次は背骨の上の方に刺します。大丈夫ですか?」とまた先生の声が耳元でする。
私は足を抱えるように身体を曲げているので、相変わらずくぐもった声で
「大丈夫です。」と言った。少し大きめのはっきりした声が出た。OKね、と心の中でつぶやく。
先程よりも、少しだけ軽い痛みがあって針が刺しこまれる。
「薬が入ります。左足の方から痺れてきます。段々とその痺れが右半身に移ってきますからね。痺れなかったりしたら言ってください。私の声がはっきり聞こえますね?」
「はい、聞こえます。分かりました。」
間髪を入れずに身体が引き伸ばされる。
おかしい。もう痺れてる。自分の手足が丸太ん棒になったような感じだ。自分の力では全く動かせない。こんなに早く効くんだ!
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手術前5
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当日1
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