2010年5月4日ホームページをリニュアルしました。まだ、少しだけ不完全なところもありますけれど・・・
Home
What's new!
Profile
今月の犬のイラスト
犬や動物
人間
風景
携帯待ち受け用
犬ぱそブログ
Coffee Break
ワンコダイアリー
トットトイッタリア
タイ滞在記No1
No2
インド釈迦力道中記
ソウルぶらぶら
入院顛末記
旨いもの
素材
はまゆうのリンクLinkLink
総合リンク集
breezeML
入院顛末記
「問題だったのは貧血の症状があったと言うことです。普通9.3の比重の場合、男性ならフラフラして立っていられない状態の数値です。まぁ、貧血の状態が慢性化している場合は、その状態に身体が慣れて それが普通になってしまってることが多く、特に女性はそういう人が多いようです。
貧血の人の場合200CC出血をすると1ポイント数値が下がりますので、癒着があって出血が更にあると それだけ輸血の確率が高くなります。
もし、輸血になりますと,20000分の1の確率でエイズ、それから500分の1の確率で肝炎等の感染症を引き起こすことがあります。でも、今輸血に使っている血液は一応放射線が当ててありますのでそんなに心配はありません。
必要な場合は輸血をしてもよろしいですね?」
先生の声はあくまでも優しく、淡々としている。
いったい何人の患者に、同じような説明と質問をしてきたのだろう?
説明をされた患者は、おそらく今の私のように不安な気分が 頭の中を埋め尽すに違いない。
でも、これは医療に携わる人達の日常茶飯事であり、とりたてて異例の事でもない。毎日、病院という歯車の中で起こるべくして起こり、自然に経過していく営みなのだ。
そう考えてくると、私の気分の悪さも少しずつ薄らいできた。先生方にとって事件ではなく、ただの対処すべき事実。
たとえ、私にとっては初めての経験であって、恐ろしいほどの大事件であっても。
確かにもっと重い病気で生死にかかわるような手術も、ドクター達にとっては日常の営みの範疇からはずれたものではないのだろう。
段々落ち着いてきた私の耳に先生の声が戻って来た。
「麻酔は脊椎麻酔と硬膜外麻酔を行います。全身麻酔に比べると身体に対する負担が少ないのです。麻酔科の先生が手術の間中ついておられます。執刀医は私と、もう一人婦人科のM先生です。」
そこで、一息つくとドクターはニッコリ笑った。
「それでは、手術のことについての説明を聞いて 了承されましたら 一応承諾書にサインをして下さい。」
了承する?
つまり、20000分の1の確率のエイズ発症はともかくも、500分の1の確率で発症する肝炎についても、感染したら仕方がないと了解してくださいますね?ということだよね…
そんなこと言われたって…私は了解したくはないよ!エイズも嫌だし肝炎も絶対嫌だ!
でも、私の手術はこの優しそうな若いドクターに任せるより他に すべはない。選択の余地は無いんだ。
追い詰められた鼠を、どう料理をしようかと ほくそえんでいる猫のような顔に見えるわよ、ドクター!
<< back
NEXT>>
▼数字をクリックしてね
top
序の巻
手術前1
手術前2
手術前3
手術前4
手術前5
手術前5
当日2
当日1
当日3
当日4
当日5
術後1
術後2
術後3
終りの巻き