2010年5月4日ホームページをリニュアルしました。まだ、少しだけ不完全なところもありますけれど・・・
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入院の巻 手術前の編 その4
「4時だよ。前開きの寝巻きが有ったよ。」
その声に驚いて顔を上げる。旦那様は包みを差し出しながら苦笑いを浮かべている。つまり、母に頼まずに自分で探して買って来たのだぞという笑いだ。前開きで全部下まで開くタイプは 探してもあまり無い筈だ。探すのに相当苦労しただろうな。本当なら手術後に一時的に着用する物は病院側が用意するものだと思うけど。何しろ国立病院だからサービス面は遅れている。
忙しそうに私の担当の看護婦さんが
「先生からの説明があります。良いでしょうか?」と言いに来た。
ナースステーションまでついて行く。中に入ってドクターの前にある椅子に座る。壁にはMRIの写真がずらりと並んでいる。
すごい数だ。こんなにたくさん撮ったのかしら、だから あんなに時間がかかったのね。う〜〜ん!壮観だ。
ドクターは私のカルテを見ながら、私と旦那様の二人に等分に視線を向ける。
一般的な子宮筋腫についての説明を詳しくした後 私の筋腫について紙に図を書いて更に詳しく説明する。
壁に掛かったMRIの写真を見て
「かなり大きくなっています。この写真から見ると縦が18センチ以上あります。手術はこの子宮を全部摘出します。だだ、卵巣についてはどうしましょうか?」
どうしましょうか?ったって、何と言えば良いのよ。
どうしましょうか?それって、卵巣もとりますかってこと?
思わず困ってしまって旦那様の顔を見ると、私と同じように当惑した顔で
「卵巣をとると更年期障害の症状が出ると聞いてますが?」と聞いた。
「確かにそういうことになります。閉経と同じことになりますから。しかし、新たな病気は当然防ぐことができます。例えば女性にかなり多い卵巣膿腫や腫瘍等は摘出することで完全に無くなります。」
そりゃ、その本体そのものが無くなれば病気はなくなる。当然だわ。だけど…
暫くなんと応えて良いか分からない私を見て、ドクターが再び口を開いた。
「それでは、その件につきましてはゆっくり考えて下さい。先に進みます。では、実際の手術の手順を説明します。」
そう言って、先生は少し微笑んだ。先程説明のために書いた子宮の図をもう一度指し示して
「摘出手術はお臍のすぐ下ぐらいから 恥骨ぎりぎりまでメスを入れて 開きます。子宮の真上に膀胱がありますので、傷つけないように剥がします。そうして子宮を摘出しますが、すぐ下に腸がありますので慎重に傷をつけないようにやります。ただ、開いてみないと分かりませんが、もし子宮が膀胱や腎臓などと癒着している場合、引き剥がさなければなりません。できるだけ慎重にやりますが、癒着が酷い時は どうしても組織を傷つけることになります。その場合もし、多量の出血があったら輸血をしなければなりません。輸血については、もちろんできるだけ避ける処置をとります。危険も多いですので。」 だんだん、気分が悪くなってきた。
輸血?メスをお腹に入れる。引き剥がす。エイズ、肝炎。院内感染。どうしよう。すごいことになってきた。
壁にずらりと並んだMRIの写真が ボンヤリ霞んできた。ヤバイ。気持ち悪い。
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